むつみ句会2022.月5月21日通信句会
1 ゆっくりとココア溶かして春惜しむ 三 田 1
2 蜜柑剝くわたしって言うおばあさん 山 中 2 2
3 テレビに映る若尾文子と春惜しむ 島 田 1
4 かみ合わぬ会話は流し蓬餅 野 村 3
5 お片付け忘れし積木春惜しむ 西 村 2
6 春惜しむ一筆書きの床飾り 志 村
7 海行加波三千柱東風幾度 二ノ丸
8 鳥ぐもり反故になりたるスケジュール 朝 田 2
9 春惜しむ大学ノートに一行詩 小山田
10 昨日だか今日だか桜が咲いていた 立 入 3
11 花の下人と会うため人でいる 山 中
12 カモノコラダッチロウルヤシヤウリヤウヱ 二ノ丸
13 隣家の住人変わるチューリップ 三 田 3
14 野良猫の目の鋭さや春惜しむ 野 村 1 1
15 百年の大樹の幹に噴く一花 島 田 2
16 作業場に木屑舞ひをり風光る 西 村 2
17 囀りの木々が画面に広がって 志 村 1
18 一葉の木ツンツン新芽育ってる 立 入
19 春惜しむ大樹騒げり遊歩道 朝 田 2
20 花明り鎮魂の詩の一篇を 小山田 3
21 春惜しむ安満悠久の遺跡かな 野 村
22 あの時はあの人もいて桜かな 三 田 3 1
23 菜の花をぎっしり埋めて初燕 山 中
24 瀬田川に春惜しむ舟二三隻 西 村 1
25 夕日見に来て葉桜の風にゐる 小山田 4
26 惜春の欅ほろほろ皮こぼす 島 田
27 春惜しむ新幹線は定刻に 朝 田 1 1
28 パンヤパンアマタニアレドハルノホシ 二ノ丸 1
29 今年こそパッと咲き散るさくらかな 立 入
30 春惜しむランチのナイフ光らせて 志 村 3
31 マスクして街へ笑ふせエるすまん 山 中
32 山々は夏へ設え日にせかるる 野 村 1
33 桜餅東と西に一家言 三 田
34 菜の花を希望の灯とは思わねど 朝 田
35 故里の一本桜満開とや 西 村
36 はるおしむねんりんうかぶきのねかぶ 二ノ丸
37 春惜しむトロンボーンもシンバルも 島 田 4
38 囀りの木の下影を引き連れて 志 村 1
39 時が往く滑車に乗って桜ゆく 立 入 1 2
40 近況をひと言添へて雨蛙 小山田
41 戸袋を唸る蜂をりめくら縞 朝 田
42 湯に放つたった一つの蕗の薹 三 田 2
43 コーヒーに来し方おもうピンクムーン 野 村
44 満水のダムを出て来る祭声 山 中 2 1
45 大樹より低木好む朝うぐいす 西 村 1
46 言霊の様咲き揃うチューリップ 志 村
47 傘借りて俳句も借りて春の暮れ 二ノ丸 1
48 目のまわる変化の早さ散るさくら 立 入 1
49 亡き人を語れば親し山桜 小山田 3
50 住職とおはぎを食べて春惜しむ 島 田 3
四国